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革新的電力ネットワークを支える適応知能システムについての研究
KeyWord: 太陽光発電,スマートグリッド,最適化,予測,誤差逆伝搬法,セグメンテーション
1、研究背景・目的
 現在、日本の発電の中心は化石燃料などのエネルギーを用いた発電です。 しかしそれは二酸化炭素排出の問題や石油などのエネルギー資源の枯渇問題などを抱えており、 地球温暖化や酸性雨などの環境問題の要因となっています。
 そこで太陽光などの再生可能エネルギーを用いた発電が注目され、導入が進められています。 太陽光発電は時間帯や天候、季節などにより発電量が変動し、安定しないという特徴があります。 そのため、太陽光発電で得た電力により定常的な電力供給を行う事は難しいという問題を抱えています。 そういった問題に対して電力ネットワークを構築し建物間で電力を融通するという方法が考えられています。



 電力ネットワークとは、太陽光発電を行う建物間や電力クラスタ間で情報ネットワークを構築したものです。 電力クラスタとは複数の建物の集合体を表し、クラスタ内で発電、消費、蓄電、送電を行っています。 電力ネットワークにより電力を融通することで、晴天時など多くの電力を発電したときに、余った電力を、 電力が不足している建物に送電し利用することで電力の無駄をなくし、また、 電力を蓄電することで夜間など発電を行えない時間帯の電力消費を太陽光発電により得た電力により賄っていくことを目的としています。
2、研究手法
 太陽光発電を効率良く利用するための電力ネットワークの導入をめざし、電力融通システムの基礎研究を行っています。 電力ネットワークの特徴解析や電力融通の最適化手法による電力融通方式の構築や電力料金システムの提案、 機械学習や線形回帰手法を用いた発電電力量・消費電力量の予測、空画像からの雲情報抽出に基づく日射量予測などを行っています。